2009.05.04

謎の排気アダプター(^^;)

4サイクルエンジンの排気の音をなんとか良い音にしようとあれこれ思案しながら
やっとなんとかモノにできました。

原理についてはかなり難しいのですが簡略化したお話として下記のよう
な「クインケさんの理論」があります。

サイレンサーなしのエンジンの排気音や爆発の音などを人間は「ノイズ」として聞き取り
この手の音を好きな人はいないででしょう。
ガラスをこする「キーキー音」などは鳥肌がたつくらい気持ちが悪いものです。

人間は太古から音や臭いで危険を認識して進化してきましたから、危険な音には敏感
に反応するのです、しかし海のさざ波の音や木の葉がこすれる音や仲間の鳴き声など
には安心感をいだくものなのです。

その差はずばり「ノイズ」と「サウンド」の違いです,日本語なら「音」と「声」の違いです。
これを定式化して言うのは難しく、聴いてみてどう感じるかで判断するしかありません。
好みの領域の話であり、好き嫌いなどの感情情報ですから定量化できません。
ミュージックのサウンドでも演歌が好きな人がいたり、フォークソングは好きだけど
ラップはどうしても理解できない…などなど。
音楽関係の仕事をしてる知人の話では「恋してた頃聴いた歌」が一生好きな音楽を決める
と言ってたのを覚えています。

さて本題のエンジンの排気音ですが4サイクルなら2回転に一度大きな爆発圧力で
作られた圧力波が排気管出口から出ていきます、この時、排気管の途中に穴径を
変えた「絞り」を何個か配置するとそこでその内径長さに応じた別な波長の音波が
作られます、それがまた出口で合成されて独特の音に変化します。

形状や穴の個数を変えていくといろんな音を出すことができます。
トランペットやサックス、ホルンなども似たような原理です。

排気管出口にアルミ製「エキゾーストサウンドジェネレーター」を付けることで心地よい音に
なるように工夫してみました。(我ながら凄い名前だわ…^^;)
また出口の管ですがシリコンは振動で振れ回りイマイチだったのでテフロンの管にし
てみました。

穴径を同じものを4個でやってみたものは低回転ではまぁまぁでしたが、高回転では
効果がなくダメかと思いましたが、理論に忠実に4種類の穴をあけたところこれがまぁ
気持ちよい音になりました♪

ペラの振動、機体の共振などはもちろん抑えておく必要があります。
エンジン回転数もペラとマッチさせ,8000rpmを超えては効果が半減します。
異なる波長の音波を干渉させて音を作っているので回転数が変わると音の波の
形状が変化してしまうからです。

サウンドをコーディネートする技術は人間の感性に呼びかける技術ですのでこれが
一番良いと言うようなものはなく、好みに左右されまた聴いた時の環境や気分でも
感じ方が違うものなので、そこが難しいゆえんです。

そんなワケで完成したのが写真の「排気アダプター」です。
しかし排気出口をそんなに絞って出力は落ちないのか?大丈夫なんでしょうか?と素朴な疑問発生…?
そこはエンジンの専門家の出番です…にひひひひ!俺にまかせろ!です。

つづく

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